水曜日, 8月 29, 2007

燕岳 その3

テントの夜。外は雨。ときにバラバラと強くフライシートをうちつける、そんな時間は決して楽しいものではない。むしろ明日の山行を思って憂鬱になってしまう。限りなくネガティブになる状況だ。

この時の吉祥丸は息子に対する懺悔と、思いのままにならない天候に対するジレンマで一杯だった。

時間は深夜1時。眠れない。何度も寝返りを打つが眠れない。そのうち気温が下がりだしたのか、テントの中も寒くなってきた。このときの吉祥丸は、下はパンツ一丁、上は長袖Tシャツ一枚だった。息子は半そでTシャツである。これはまずいと思った。でもなかなか動けない。高山病か。今度2700mを越えるときは酸素発生装置を携帯しようと思った。

3時。ようやくフリースを着る。息子にもフリースを着せてやる。靴下を履いた。ようやく寒さが遠のく。息子は大丈夫だろうか。一応、ぐっすり寝ているようだ。後に聞いたが、全然寒くなかった、のだそうだ。

これで寝られるかと思ったがやはり寝られない。まんじりともせずに夜の明けるのを待つ。

4時。ようやくうつらうつらしてきた。一度、ジッパーを開けて夜空を見てみた。満天の星。天の川が見えた。よしよし。明日は(今日だけど)いい天気になりそうだ。しばらくして、妻が目を覚ます。「星がきれいだよ」と教えてあげると、自分で外を見る。「きれい」。と、「あ、流れ星!」。お~! なかなか感動的な夜である。さらにもう一度「また見えた!」。吉祥丸は見る気もなかったが(高山病か)、妻は感動したようだった。

しばらくすると夜が明けてきた。でも吉祥丸はここから眠くなった。やがて妻の声に目を覚ます。「もうすぐ夜明けだよ」。いやいやながらテントの外を見ると、青空と地面の影の合間にオレンジ色の帯が見えていた。面倒ながらもカメラを出して、ま、写らなくてもどうでもいいや、なんて思いながらシャッターを押す。と、どうだ! 実に美しく、夜明けのドラマの一端が写し出されたのである。俄然やる気になりましたね。よし、ここまで来て天気がいいんだから、ご来光を撮ってやろう、そう思った。

数分後には着替えを済まし、D40を抱えてテントを出たのだった。
そして迎えたご来光&モルゲンロート&北アの山並み…。スゲエ! その後何回この言葉を繰り返しただろう。来てよかった。心底そう思える絶景が待っていたのだった。

天候。山行においてこれに勝るプライオリティはあるだろうか。

今回から写真を大きくした。見やすいし、臨場感があるし、感激が伝わると思ったから。

日曜日, 8月 26, 2007

燕岳 その2

時刻は午後3時ごろだったか。燕山荘にビールを飲みに行った。

あたりは一面のガス。何も見えない。半分やけくそ気味で大ビール1000円を注文。ビールはうまかった。

トイレに行って(きれいだった)帰ってくると、妻がなにやら隣の初老の人と話している。これがまた話し好きな人でこのあと1時間くらいおしゃべりした。飽きてしまった息子は一人でテントに帰って漫画を読んでいた。

ただ、この人の話は大変参考になった。いわく「山の天気は9時まで。この時間まで快晴でもあとはどうなるかわからない」つまり天気予報はあまりあてにならないということだ。台風のときの話も興味深かった。雨は下から吹き上げ、暴風はこの頑丈な山小屋を揺するという。
リタイア生活を山で満喫しているようで、北海道の山は日本離れしていて素敵だったとか、燕岳は北アの入り口に過ぎない、ここから蝶ケ岳の稜線歩きが素晴らしいんだ、とか、ワクワクさせてくれるような話が一杯だった。こんな出会いが楽しく、ほどよい酔いもあって幸せな気持ちになったが、息子のことが心配だったのと、ちょっとこの人の話が長すぎたので^^; 後ろ髪を引かれながらテントに戻った。

そういえばテント設営を息子が手伝ってくれた。2割ほどの労働力だが、けっこう使える。また、石を集めてテーブル作りも始めていた。結局、食事は寒くてテントの中でとったのでこれは使えなかったが。

息子がカップラーメンの中身を全部こぼしてしまい、叱る。でも叱るべきではなかったな。息子はすでに反省しきりだった。こんなときこそ「かまわないよ。次から気をつけろよ」って頭をなでてやるべきだった。反省。

なんだかんだいって いい時間になる。夕食の準備を始める。今日の夕食は定番となったちゃんこ。

ところが、息子に高山病の症状が。ぐたっと横になってしまって食欲がないと言う。う~ん、困った。ひどくならなければいいが。

結局ちゃんこはかなり残してしまった。明日の雑炊で平らげることにして、今日は寝ることに。息子には(というかみんなも)UNOをする元気もなかった。

シュラフにくるまると早々に寝息を立てる妻。吉祥丸はその日の感想をメモに記す。そのときに書いたメモがこれだ。

<妻も息子も寝てしまい、ウイスキーを飲みながらこれを書いている。
今日の反省。けっこうきつかった。いや、かなりきつかった。息子も辛そうだった。楽しみといえば赤とんぼ捕り。ただ登るだけなんてつまんないようなあ。
そして今、テントの中。8:00 雨…
素晴らしい景色でも見られればがんばったかいがあるというものだけど、それさえもないとなるとかわいそうだ。かといって連れてきたのはオレだけど…>

どうやら雨の音で気持ちが沈んでいたようだ。涸沢の二の舞になるのではという危惧が頭をかすめていたのである。そしていつもそうだけど目の前には無邪気で健気な息子の寝顔が。反省しちゃうんだよなあ、こういう時って。

眠たいのと書くときの姿勢が辛くでメモはこれでおしまい。しばらくして眠りについた。

が、寒くて1時ごろに目を覚ます。そして眠れなくなり…。山の夜って熟睡したことない^^;
妻が裏やましい…。

写真は翌朝の神々しい風景の一枚。来てよかったと思える一枚だ。

火曜日, 8月 21, 2007

燕岳登山 その1


燕岳の朝は素晴らしかった。左の写真のような絶景が目の前にあり、御来光も見事だった。もちろん、そこに至るまでは通常の登山とはレベルの違うきつさがあったが…。

なにしろ「北ア三大急登」の一つである。登山口である中房温泉から燕山荘まで、平らな場所は30mもなく、ずっと登り。しかもじつに急な登りなんである。
さらに我々はテントを担いでの登りであった。これまたいつもより5kgは重い負荷がかかっていることになる。登山前にスクワットなどやってある程度は鍛えたつもりだったが、甘かった。帰りの下りではもうヘロヘロ。三回くらい足がもつれた。

息子もいつもと違ってきつかったようだ。早々に根を上げザックを放棄して父親に持たせた。
妻もこれまでで最高にきつかったようで汗はダラダラ、顔に生気がなかった。確かに最初の第一ベンチか第二ベンチまでは汗がしずくとなって滴り落ちるのである。妻は高校の部活以来だと言ったが、なるほどここまでの運動は(暑さがあったとしても)ここ数年にないレベルである。

最初の休憩場所、第一ベンチまでがやたらと長く感じられた。6時に出発して第一ベンチに着いたのが6時48分。コースタイムは30分だから、このペースはやや遅い。
もっとも、先を急ぐわけでもなし(本当はテント場確保のため、少しでも早く着いていたかった。実際、我々の到着の十数分後にはでテン場が一杯になってしまった)、子供もいるし、テント担いでいるわけだから、その分は差し引かなければならない。

ちなみにこの日のコースタイムは、
中房登山口(6時)→(6時48分)第一ベンチ(7時)→(7時30分)第二ベンチ(7時45分)→(8時25分)第三ベンチ(8時42分)→(9時33分)富士見ベンチ(9時49分)→(10時30分)合戦小屋(11時10分)→(12時45分)

やはり休憩時間が長くなる。計6時間45分。コースタイムは4時間だから、吉祥丸の予想(早くて5時間、遅くて6時間)よりもかかってしまった。もっとも、純粋な登山時間だけを見ると4時間45分。まあこんなもんでしょ。

ただリーダーは余力を残していなくてはならないのだがそれどころではなかった。バテた。荷物が重かった。最後は富士山登山の時のようにカメの歩みになってしまった。合戦小屋から燕山荘まで1時間35分もかかってしまったのはそのためである(コースタイムは1時間)。

それにしても長い登りだった。荷物がもう少し軽ければ自分のレベルに合っている山だろうが、この荷物を背負ってとなるとやはりきつい。さらなる体力アップ、というか筋力アップを図らなければならない、としみじみ思ったのだった。

合戦小屋辺りからガスがかかってきた。それまでは快晴だったのに。この後翌朝まで晴れることはなく、燕山荘からは楽しみにしていた(それが目的だった)パノラマビューは望むべくもなかった。夕日もなし。すこしがっかり。いや、かなりがっかり。辛い登りのごほうびに絶景が見られないとなると何のために登ってきたのかわからない。少しため息が出た。吉祥丸はいいとして、妻や息子に息を呑むような絶景を見せてあげたかったのだ。
結局、この絶景は翌日拝めることになるのだが、この日はガスのせいもあって更なる疲れが吉祥丸にのしかかったのだった。
それでも天気予報は晴れだったので、明日への望みについてはかなり楽観的だったけど。

持ってきたビールが凍っていて飲めなかったので燕山荘で生ビールを飲むことに。
吉祥丸が大ジョッキ(1000円)、妻が中ジョッキ(800円)、息子がイチゴミルク(600円)也。
これがうまかった! これまでも山でビールを飲んだことはあったが、意外にうまくなかったというのが正直なところだった。高山ゆえの味覚の変化か、疲れすぎて味わうどころじゃなかったか…。
しかし、ここでのビールは下界で味わういつものビールのそれ、いやそれ以上だった。もちろん、汗もかいたしここまで登ってきたという達成感もあるので、さらに格別の味だった。

無事に登ってこられたことへの感謝と、辛い登りをよくぞこなしたという喜びをかみ締めながら、妻と息子と乾杯したのであった。

水曜日, 8月 15, 2007

燕岳登山


2回目の北アルプス、燕岳に登ってきた。北ア3大急登の一角、合戦尾根を制しての登頂だ。

今回のメンバーは3人。娘は実家でクーラーの中、漫画とテレビ三昧だ。

それにしてもこの急登はきつかった。3日たっても足の筋肉痛が治らない。
でも2日目には快晴となり、御来光と一点の曇りもない青空の中で槍ヶ岳を初めとした北アルプスの山並みを見ることができた。感無量。

詳しい報告は後日書くとして、まずは報告。

よくがんばりました!

火曜日, 8月 07, 2007

また延期(>_<)

依然として大気の状態が不安定だそうだ。明日(今日)も昼過ぎから雷雨の可能性があるという。
以下のような天気予報を見てしまったらやはり躊躇するよなあ。

tenki.jpでは、
<長野県 6日22時   中部 今夜 南の風 くもり 所により 雨 明日 南の風 晴れ 夕方 から くもり 所により 昼過ぎ から 雨 で 雷を伴う >

またyahoo!の天気では、
<都道府県概況 (6日17時発表)((長野、上田、乗鞍上高地、下伊那の各地域では、6日宵のうちにかけて、雷を伴い局所的に非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。山・崖崩れ、低地の浸水、河川の急な増水に警戒して下さい。))本州付近は、太平洋高気圧に覆われています。長野県内は、局地的に雷を伴った激しい雨が降っています。今夜は、上空の寒気の影響で、雷を伴い非常に激しい雨の降る所があるでしょう。明日は、太平洋高気圧に覆われ、上空の寒気は次第に弱まるでしょう。このため、晴れますが、昼過ぎから雨や雷雨となる所がある見込みです>

ところが、前日もこんな予報だったのに、どうやら燕は雷はおろか雨も降らずに済んだみたいなのだ。やはり月曜日に行っておくのが正解だったのかも。でもなあ。涸沢の例もあるしなあ。

土日は完全に太平洋高気圧に覆われるみたいだから山行の天候としてはこの週末の方がはるかいいのだが…。

お盆の最盛期の週末だからねえ。混むよなあ。山も道路も。

加えて週末は仕事を引きずるかもしれない…。う~ん。

ま、でも、もうしょうがないからね。この時間になってしまったら。もう酒も飲んでるし(^^;)

週末に賭けよう!

月曜日, 8月 06, 2007

天気図とにらめっこ

北アルプスに行けない。天気が安定しないのだ。強引に行くことも考えたが、なにしろ素人集団(含:子供)なので、もう涸沢の二の舞は嫌だ。

雷が今回の延期の要因。太平洋高気圧に覆われてはいるものの、大陸から寒気、南には台風があって暖気が流れ込む。今日は午後から各地で激しい雷雨が、という予報の前には逡巡せざるを得なかった。

実際、さっき雷アメダスみたいなものをネットで見たら、槍あたりに激しい雷があった。

これで2度目の延期だ。焦らなくても北アは逃げないとわかってはいても、こちらにもスケジュールがある。明日行けなかったら、週末になるし、それが中止となったら(天候だけでなくメンバーの体調もある)今度いつ行けるかわからない。そうでなくても山の夏は短い。槍にも行きたいのに、と焦る…。

明日はどうなるか。まだ不安定だったらどうしよう。晴れているときはドピーカンだからとりあえず感動は得られると思うのだが…。

夕日&星空&朝日は難しいかもしれないけど。

明日1時に決断だ。

日曜日は

予定がまだ決まっていない。息子と遊びに行く予定だが釣りかプールか、釣りなら淡水か海水か、淡水なら公園の池か川か、川なら下流か管理釣り場かで悩んでいる。
あ、ちなみに下の日記は6週間くらい前に仕事をしながら書いたものだ。アップするのを忘れていた。
で、明日。どうするか。管理釣り場が吉祥丸的には一番魅力的だが金がかかる。たぶん1万円くらいかかるだろう。ちょっとなあ。ガソリンも高いし。そもそもそれで息子が大喜びするとは限らないし。う~ん。
池の釣りも悪くいはないが、息子はもう飽きていないか。先日は、池のほとりにあるアスレチックを、釣りの後にやったときのほうが断然楽しそうな顔をしていたもんなあ。
と、今テレビで「明日の夕方は雷雨」と予報している。明日は早朝に洗車しようと思っていたんだよなあ。でも、いいか。雨はいつかは降るんだし。明日やらないと来週はいよいよ燕岳だからな。登山の前に洗車はできない。いたずらに体力を消耗するわけにはいかないのである。CG1も買ったしね。
となると明日の予定はおのずと決まってくるか。
起床→洗車→シャワー、朝食→上州屋→昼飯ソーメン→自転車で池→アスレチック→シャワー、夕食
ここで再考が必要なのは「上州屋で何を買うか」「池で何を釣るか」「夕食は何を食うか」である。
しかし、ここまで書いてきてなんでこんなことを書いてるのかとアキレてしまった。まあ、こういうことを考えているときが一番(特に仕事中は)楽しいんだよね。
さて上記の問題はどうするか。
上州屋でリールという手もあるけど、ネットで紹介されていたダイワのリールは売っていないんだよねえ。
海釣りのためのロッドも欲しいんだけど。これもないらしい。リール&ロッドはもう少し待つか。
ミミズを買って川エビを釣るか。そういえば荒川で会った川エビ釣り師はエビを餌にしていると言っていたっけ。これで息子がいいといえば、池釣りにするか。川は当たり外れがあるし。

Nikon D40 やっぱ、いいわ~ニコン

キムタクじゃないけどそう言いたくなってしまうD40。今朝、息子の虫捕りに付き合わされて一時間半ほど土手を散策させられたのだが、当然持ち出したD40で160枚位撮った。ドピーカンの日に外で撮ったのは初めだったのと、CPLフィルターを試してみたことで、さてどんな風に撮れているかと思ったら、これがもう、期待通りの写りで大満足!
空の青さ(蒼さ=妻は「ギリシャブルー」と呼んだ。地中海の海の色のような濃い青ね)を的確に撮りたかったのが、デジイチを購入した目的の一つだったので、とても嬉しい。
PCLフィルターもちゃんと機能して、まさに思った通りの写真が撮れた。
これで7月に行く燕岳が俄然楽しみになってきた。北アの雄大な景色を感動のままの状態で写真に残せたらもう言うことなし。まあ、天候が問題だけどね。
北アの前に登山靴の慣らしをしなきゃならないので乾徳山に登ってこようと思っている。これも山頂は360度の展望なので晴れていれば写真が楽しみだ。
一つ心配なのは、ちょっと川原に出ただけで160枚も撮ってしまうのだから、山に行ったらどうなるのかということだ。最高の画質で270枚が限度。質を落とせば560枚くらい撮れるし、さらに落とせば1000枚はかるいが、バッテリーはせいぜい500枚までだろう。となると、やはりそのくらいで収めないとならないわけだ。メモリーは携帯のマイクロSD1Gがあるからいいか。2つ合わせて2Gで540枚撮れば満足でしょう。
その前に来週末は「フルーツ村」でのキャンプ&蛍見物だ。ここでも写真撮れるなあ。蛍撮れるだろうか。
さて今日は冷蔵庫が来た。14年ぶりの買い替え。14年ぶりに冷蔵庫と食器棚を移動したら、その裏がまあ、汚いこと汚いこと。埃が雪のように積もって整形されていたり、壁一面にうろこのようについていた。
油汚れもひどく、黄ばんでいる。床のタイルも汚れている。で、妻が「いっそ、張り替えちゃおうか」。本気じゃなかったかもしれないが、良く考えると、それもありかなと思えてきた。隠れてしまう壁だけなら我慢できるが、外に出ている部分も多いし、天井も汚いのだ。で、やってみようかと提案。ノッてくる妻。値段しだいということにしたが、早速業者に電話した妻は「2万円弱でできるって」。すぐに注文。来週火曜日に施工だ。
なんかこのごろ散財が多い。みな必要なものばかりなのだけど、続くと、どこにそんな金があるのかと思ってしまう。まだ吉祥丸の登山靴買ってないし。ただ、プリンターも壊れているし、電話もパソコンもやばそうなんだよねえ。冬までもってくれればいいけど。それにしても金が無い(ToT)