あたりは一面のガス。何も見えない。半分やけくそ気味で大ビール1000円を注文。ビールはうまかった。
トイレに行って(きれいだった)帰ってくると、妻がなにやら隣の初老の人と話している。これがまた話し好きな人でこのあと1時間くらいおしゃべりした。飽きてしまった息子は一人でテントに帰って漫画を読んでいた。
ただ、この人の話は大変参考になった。いわく「山の天気は9時まで。この時間まで快晴でもあとはどうなるかわからない」つまり天気予報はあまりあてにならないということだ。台風のときの話も興味深かった。雨は下から吹き上げ、暴風はこの頑丈な山小屋を揺するという。
リタイア生活を山で満喫しているようで、北海道の山は日本離れしていて素敵だったとか、燕岳は北アの入り口に過ぎない、ここから蝶ケ岳の稜線歩きが素晴らしいんだ、とか、ワクワクさせてくれるような話が一杯だった。こんな出会いが楽しく、ほどよい酔いもあって幸せな気持ちになったが、息子のことが心配だったのと、ちょっとこの人の話が長すぎたので^^; 後ろ髪を引かれながらテントに戻った。
そういえばテント設営を息子が手伝ってくれた。2割ほどの労働力だが、けっこう使える。また、石を集めてテーブル作りも始めていた。結局、食事は寒くてテントの中でとったのでこれは使えなかったが。
息子がカップラーメンの中身を全部こぼしてしまい、叱る。でも叱るべきではなかったな。息子はすでに反省しきりだった。こんなときこそ「かまわないよ。次から気をつけろよ」って頭をなでてやるべきだった。反省。
なんだかんだいって いい時間になる。夕食の準備を始める。今日の夕食は定番となったちゃんこ。
ところが、息子に高山病の症状が。ぐたっと横になってしまって食欲がないと言う。う~ん、困った。ひどくならなければいいが。
結局ちゃんこはかなり残してしまった。明日の雑炊で平らげることにして、今日は寝ることに。息子には(というかみんなも)UNOをする元気もなかった。
シュラフにくるまると早々に寝息を立てる妻。吉祥丸はその日の感想をメモに記す。そのときに書いたメモがこれだ。
<妻も息子も寝てしまい、ウイスキーを飲みながらこれを書いている。
今日の反省。けっこうきつかった。いや、かなりきつかった。息子も辛そうだった。楽しみといえば赤とんぼ捕り。ただ登るだけなんてつまんないようなあ。
そして今、テントの中。8:00 雨…
素晴らしい景色でも見られればがんばったかいがあるというものだけど、それさえもないとなるとかわいそうだ。かといって連れてきたのはオレだけど…>
どうやら雨の音で気持ちが沈んでいたようだ。涸沢の二の舞になるのではという危惧が頭をかすめていたのである。そしていつもそうだけど目の前には無邪気で健気な息子の寝顔が。反省しちゃうんだよなあ、こういう時って。
眠たいのと書くときの姿勢が辛くでメモはこれでおしまい。しばらくして眠りについた。
が、寒くて1時ごろに目を覚ます。そして眠れなくなり…。山の夜って熟睡したことない^^;
妻が裏やましい…。
写真は翌朝の神々しい風景の一枚。来てよかったと思える一枚だ。